
🎥💻 メタがエントリーレベル(新卒レベル)のエンジニアを募集しています。
想定年収は17万6,000〜29万ドル・・・ピンと来ないかもしれませんが、
1ドル=150円換算で約2,600万〜4,300万円です。
日本の社長の平均年収が約2,000万円と言われていますから、
それを遙かに超えています。
応募条件はと言うとこれも別のベクトルでビックリで、
大卒かつ1年前後のプログラミング経験(Python、C++、Reactなど)と言ったところ。
ここだけ見れば本当に新卒レベルの求人です。
色々アタマがバグる話ですね。
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現在米国のテック業界ではこういった新卒向けの求人数が急減少しています。
過去2年でテック大手企業におけるZ世代(21〜25歳)の比率は15%から6.8%に半減したとのこと。
AIによる自動化の影響で、テック企業は高スキル層だけを採用する傾向を強めており、
若手が経験を積むための最初のステップが消えつつあるのです。
メタのこの求人も新卒優遇とかそういう話ではなく、
「本当に優秀な1%しか採らない」というメッセージだと捉えるべきなのでしょう。
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AIの登場によって、ヒトによる知的労働の範囲が狭まり、
「知的ブルーカラー」とでも呼ぶべきホワイトカラーが溢れ始めています。
もともと産業が発展するに連れブルーカラーとホワイトカラーの比率は変化していくものですが、
かつて9:1程度だったブルーカラーとホワイトカラーの比率は
AIの進化によって99:1や999:1に近づいているようです。
この状況は、ホワイトカラー過多だった労働構造の「再調整」とも捉えられるかも知れません。
農業・製造業では深刻な後継者不足が続く一方、
都市部ではホワイトカラー志望者が余りに余りまくっています。
そんな中、AIが知的労働を一握りの層に限定し、 その他を一次・二次産業へと押し戻していく――
それは、ある意味で自然な修正と言えるかも知れません。
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もっとも、大多数の人はブルーカラーに戻りたいとは思わない訳で・・・。
「帰農が進めばミスマッチは解消される」と、誰もが頭では理解していても、 実際に帰農する人はほとんどいない。
ここにこそ、現在の労働市場が抱える課題のボトルネックがあるのでしょう。
いつもと同様、結局最後は「感情」の問題に帰着する訳です。
とはいえ、もし99:1、あるいは999:1という極端な状況になれば
さすがに自然淘汰されていくかも知れません。
そして、AIはその触媒となる。
そう考えると、AIは仕事を奪う存在というより、
「人間と仕事の関係を望ましい姿へ押し戻す」存在なのかも知れません。
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