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アルファ世代:20年後の真の希少スキルとは?

2026.01.22

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アルファ世代:20年後の真の希少スキルとは?

皆が皆、管理職を避けるようになったら、世の中はどうなってしまうのでしょう──

 

2010年代序盤から2020年代中盤にかけて生まれた世代のことを
アルファ世代と呼びます。

アルファ世代はAIネイティブであり、
物心ついたころから究極の合理化ツールであるAIに囲まれている世代です。
それゆえか、Z世代以上に合理性・効率性を重視し、
無駄な作業や意味の見えにくい役割を強く忌避すると言われています。

個人的に特に気になるのが、「感情調整の仕事を嫌う」という点です。
組織の中で生じる摩擦や衝突の調停、納得感の醸成、板挟みの処理・・・中間管理職系のお仕事ですね。
アルファ世代は上下関係や年功序列への違和感も強く、
こういった責任が数値化しづらい仕事から距離を取ろうとする傾向が見られるそうです。

とはいえ、こういった仕事はいつの時代も必須であり、
誰かが担わなければなりません。
現在においては、アルファ世代の前のZ世代もまたこうした役割を敬遠気味であることから、
主に40代・50代がこの仕事を担っているケースが多いように感じます。

では、今から20年後はどうなるのでしょうか?
その時代における40代・50代は、今現在の20代・30代です。
忌避傾向は続くでしょう。

そう考えると、将来、組織の中でこの役割をこなせる人材が
構造的に不足する可能性は否定できません。

そのとき、私たちはどうやってその不足を補っているのでしょう。

移民の受け入れや少子高齢化の反転が非現実的な今、
おそらく、20年後の未来において
感情調整系の仕事を担っているのは60代・70代の人達、
すなわち今現在の40代・50代である、

この年代層が引き続き同じ仕事をしている、
というシナリオが最も現実的に見えます。

これは高齢化の問題というより、
「誰もやりたがらない仕事が、できる人に集中する」という、
組織の力学の問題です。

一方で、若くてもこの役割をきちんとこなせる20代・30代がいたら、
それはそれは重宝されることでしょう。
そういう人材は極めて貴重な存在になっていくと思います。

感情を処理し、他人を動かし、組織を壊さず回す。
一見するとレガシーに見えるこうした「人間を動かすスキル」こそが、
AI時代においては本当に希少なスキルになっていくのではないでしょうか。
技術が進めば進むほど、原始的な能力が重要視されるようになる。
なんだか皮肉な話です。

もっとも、多くのビジネスや仕事は、
「面倒なことを代行してあげる対価としてお金をもらう」
という点に本質を持っています。

そう考えると、
AIによって「面倒なこと」の所在地や担当者が変わるだけで、
仕事というものの本質自体は、
この先もずっと変わらないのかもしれません。

皆さんは、20年後の世界を想像することがありますか?

 

【参考URL】

・アルファ世代は未来の労働市場で未だ見ぬ仕事に就く可能性
Most jobs for Gen Alpha don’t exist yet — future workforce insights【Newsweek】

・厚労省系の研究機関による、AI導入が仕事の質や労働環境に与える影響調査(日本の労働市場リサーチ)。
AI導入が労働に与える影響に関する調査(厚労省系研究)

・Z世代のAIへの恐れとキャリア変更の傾向
Gen Z fears AI will steal their jobs | New York Post

 

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