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40代コンサルの転職は本当に可能か? 市場価値・年収・成功条件を徹底解説

2021.10.21

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40代コンサルの転職は本当に可能か?
求人状況・成功率・年収事情を徹底解説


「40代でもコンサルに転職できるのか?」
これは多くの方から頂く率直な疑問です。

結論から言えば、40代コンサルの転職は十分可能です。2020年代に入ってから転職成功事例が急速に増加してきています。
ただし20代・30代とは市場の評価軸がまったく異なります。若手のように「ポテンシャル」で評価されることはなく、「何を任せられるか」「どれだけ期待に答えてくれるか」が厳しく見られます。

一方、ライフステージが進んだ関係上、求職者として会社に要望したい条件なども多くなってくるため、これらの調整が採用を妨げることもあります。

本記事では、40代コンサル転職の現実、市場価値、年収レンジ、そして意思決定のポイントまで整理します。

1. 40代コンサル転職市場の現実

求人は存在するのか

結論から言えば、40代以上を採用するコンサル求人はかなりの数が存在します。
市場全体で見ますと、近年、コンサルタント求人は増加しています。いわゆるコンサルティングファーム以外でもさまざまな業界で募集が行われており、金融機関や大規模製造業、総合商社などでもコンサルティング部隊が立ち上げられています。求人数が最も多いのはやはりコンサルティングファームですが、IT・通信業界、製造業でも募集は目立ちます。
求人数全体の増加に比例し、40代以上を採用する求人も確実に増えてきています。

また「コンサルタント」と一口に言ってもいくつか種類があり、戦略コンサルタント、ITコンサルタント、人事コンサルタント、SCMコンサルタント、会計(FAS系)コンサルタントなどが存在しますが、中でも存在感が大きいのがITコンサルタントです。これはコロナ禍以降、多くの企業がDXを進める必要に迫られたことを反映しています。
40代以上を歓迎する求人についても、やはりITコンサルタントの求人が多くなっています。

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若手転職との決定的な違い

40代を採用する企業は限定的であり、企業側は明確な期待役割を持って採用を行います。
20代・30代では「将来性」や「カルチャーフィット」が評価されます。
一方40代では、基本的にはマネージャー以上での活躍が期待されますので、
・マネジメント実績
・PL責任経験
・組織構築の再現性
・クライアントとの関係構築力
といった具体的成果が問われます。

若手のように「入社後育成」は前提ではありません。入社初日から戦力であることが求められます。

未経験からの転職は現実的か

40代でコンサル業務未経験の方が、コンサルタントに転職できるものなのでしょうか?
結論から申し上げれば、難易度は高いです。
40代以上になりますと、同じコンサルタントとしての実務経験を求めるケースがほとんどだからです。

ただし、コンサル業務未経験者にまったくチャンスがないわけではありません。

例えば、事業会社においてIT関連の社内プロジェクトをリードした経験を持つ方や、新規事業開発・経営企画に携わってきた方は、コンサルに転職できる可能性があります。より具体的には、次のような方です。

・プロジェクトマネージャー/PMOとして、予算・スケジュール・体制構築・折衝を担った経験がある
・社内業務のDX化のリードをした経験がある
・経営企画/新規事業開発などビジネスサイドの意思決定に関与した経験がある

要は、コンサルと類似した経験をお持ちの方、です。コンサルに限らず転職では「活かせる経験の有無」が最も重要なポイントとなりますので、コンサルタントと類似した経験があれば、可能性は皆無ではありません。事実、40代でもSIerの出身者などであれば多くの転職成功事例が存在します。

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2. 40代でコンサルに転職できる人の特徴

経験者にしろ未経験者にしろ、40代でコンサル転職を成功させる方には、いくつかの共通点があります。

① 「活かせる経験」をプロジェクト単位で語れる

「戦略全般」「DX全般」といった抽象的な表現では弱い傾向があります。

重要なのは、業界 × 機能 × テーマのレベルまで具体化できているかどうかです。

例:
・製造業におけるSCM改革を複数社で主導
・金融機関向けリスク管理高度化プロジェクトを5年以上担当

このように、テーマ・役割・関与期間まで具体的に説明できるかが評価を左右します。

② マネジメント実績を具体的に言語化できる

40代の場合、多くはマネージャークラスでの採用を想定されます。

そのため、以下の点を具体的に語れることが重要です。

・どの業界で
・どのようなテーマのプロジェクトを
・何名規模のチームで
・どの立場で推進したのか

さらに、予実管理や収益責任、人材育成などについても、定量的・具体的に説明できる方は高く評価されます。

一方で、近年は40代以上を「ハイレベルなプレイヤー」として採用する企業も増えています。
その場合は、年下上司のもとで働いた経験や、役割に柔軟に適応できる姿勢が求められます。

③プロジェクト単位で自分を売り込める

「こういったプロジェクトのこういったロールであれば、活躍できます」といった具体的な提案出来る方は強いです。
面接官と具体的なアサインについて語り合えるイメージです。

④自身の市場価値を理解している

「現年収=市場価値」と考えるのは危険です。

社内評価と外部市場での評価は必ずしも一致しません。
市場価値は、想定される業務との関係性の中で相対的に決まるものです。

そのため、

・コンサル業務を前提とした場合
・どのレイヤーで
・どのレンジの年収が期待できるのか

を客観的に把握しておく必要があります。

自身の立ち位置が不明確なまま転職活動を進めることはリスクが高く、第三者による市場診断は不可欠です。

⑤転職理由を明確に語ることができる。

経験社数がおおくなりがちですが、理由をひとつずつ語ることができる人は強いです。

 40代コンサルに求められるスキル・経験・マインド

弊社の取り扱い求人や支援事例をもとに、40代コンサルの転職で評価されやすいポイントを整理します。

IT関連の経験

ITコンサルタントはもちろん、戦略コンサルタントや会計コンサルタントでも、IT知識が求められる傾向が強く見られます。特に以下の経験は評価されやすいです。

・基幹システムの導入・提案経験
・DWHやBIツールの選定支援・活用支援
・データガバナンス整備
・DX戦略立案

「ITコンサルの増員募集が多い」という市場背景に加えて、戦略・会計領域でもデジタル要素が入ってきている点が、現在の特徴です。デジタルプラットフォーム戦略策定、AIモデル構築、デジタルツール活用による管理会計高度化支援などの求人も見られ、コンサル全般にITの知識が求められるようになっています。

戦略コンサルタントならM&Aや事業再編支援の経験

戦略領域では、M&Aの各フェーズに関与した経験が大きな武器になります。事業ポートフォリオ分析、M&A戦略策定、デューデリジェンス、統合後の組織設計、業務プロセスやITシステム統合など、経験範囲が広いほど評価につながります。M&A以外にも、不採算事業の売却、子会社再編、カーブアウト支援など、事業再編の経験は高い評価につながります。

プロジェクトをマネジメントするリーダーシップと主体性

40代コンサルには、プロジェクトメンバーとしての参画だけでなく、PM/PMOとしての役割を期待する傾向が顕著です。必要メンバーの確保、スケジュール・予算管理、クライアントとの折衝まで担える人材には、目標達成に向けたリーダーシップが求められます。

さらに、主体的に考え行動する力、状況に応じた意思決定を行う判断力も必要です。PM/PMOとしてプロジェクトを率いた経験は、40代転職における大きな武器になります。

3. 40代コンサルの年収はどう変わるのか

最も気になるのは年収。ここは客観的な相場観を伝えるにとどめます。

ファーム残留の場合

戦略ファームのパートナー未満層であれば、
1,500万〜2,000万円超のレンジも一般的です。

総合ファームでも1,200万〜1,800万円程度がボリュームゾーンです。

事業会社転職の場合

ポジションにより差がありますが、

・部長級:1,200万〜1,600万円
・CxO候補:1,500万〜2,000万円
・スタートアップ幹部:1,000万前後+ストックオプション

年収が一時的に下がるケースもあります。
しかし、激務緩和や裁量増大など非金銭的価値が増える場合も多いです。

【現場の実態】

サポート事例によると、コンサルタント職に転職された40代の平均年収は1,153.0万円です。

内訳を見ると、管理職は1,325.8万円、一般職は926.3万円。約400万円の差が出ています。
年収アップを狙うなら「マネジメント職に就くこと」が鍵になります。

さらに、管理職として転職された方の中には、2,000万円以上の年収で転職された方も多く見られます。
職種別では、コンサルティング業界やIT・通信業界での高年収事例が目立ちます。

重要なのは「年収」ではなく「キャッシュフローと生活満足度」で判断することです。

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4. 40代での転職において検討すべき要素

40代で転職を考える背景には、単なるキャリア欲求以上の要素があります。

体力の変化

若い頃と同じ働き方を続けることが難しくなる。
長時間労働の持続可能性に疑問を持つ方は少なくありません。

家庭と教育費

子どもの進学、住宅ローン、親の介護。
支出がピークを迎える時期でもあります。

「年収を下げられない」という心理的圧力が強くなる年代です。

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将来への焦り

このままファームに残るべきか。
市場価値が下がる前に動くべきか。
多くの方がこの葛藤を抱えています。

40代転職は、キャリアだけでなく人生設計の再構築でもあります。

5. 40代コンサルの転職を成功させる4つのポイント

① DX推進プロジェクトの参画経験+40代ならではの俯瞰視点をアピール

DX関連求人が増加する中、システム開発や導入支援を含めたIT戦略立案、デジタル化支援に関わる求人が増えています。DX推進プロジェクト経験は有利に働きます。

ただし、40代では「参画した」だけでは不十分です。
強いのは、経営視点で施策を提案し、成果へ結びつけた経験です。

組織全体を俯瞰できる視座の高さ、経営戦略と紐づけられる提案。これらを「データや具体例」で示せると、ハイレベルなコンサルティング能力のアピールになります。

② 専門領域の高さ+マネジメント経験+折衝経験を具体的に語る

40代には特定領域のプロフェッショナル知見が求められる傾向があります。
金融、医療、製造などの業界特化型の実績は強いアピール材料です。

さらに、PM/PLとしてチームを統率した経験、経営層や事業責任者との折衝経験で培った交渉力・調整力は、マネジメント層にとって重要なスキルです。抽象表現ではなく、具体的なエピソードを添えて語れる形に整えましょう。

③ コンサル転職支援に強いエージェントを活用する

コンサル求人は非公開のものも多く、選択肢を増やすには、求人を豊富に扱うエージェントの活用が重要です。
サポート実績が豊富なエージェントは、募集背景や職場の雰囲気など、求人票に出ない情報も把握していることが多く、面接前から応募先の状況を把握しやすくなります。

④ 40代は「転職=人生設計」になりやすい

40代は、転職判断が年収だけでは決まりません。
家庭、働き方、体力、将来の資産形成。ここが絡むため、意思決定の軸を整理しないと判断を誤りやすい。
この整理を一緒にやれる支援者がいるかどうかが、成功確率に直結します。

6. 転職前に整理すべき3つの論点

① キャリア資産の棚卸し

自分が市場に提供できる価値は何か。
業界、機能、マネジメント規模を具体化する。

② キャッシュフロー視点

年収だけでなく、
生活費、教育費、資産形成計画を含めた判断が必要です。

短期的年収ダウンが長期的安定に繋がるケースもあります。

③ 「転職しない」という選択肢

部署異動、副業、独立準備。
選択肢は転職だけではありません。

戦略的に考えることが重要です。

7. 40代コンサル転職事例

 

弊社ではこれまで多くの40代コンサルタント志望者の転職を支援してきました。ここでは2件の成功事例をご紹介します。

① 金融業界のITコンサルタント → IT業界のITコンサルタント(年収300万円アップ)

B.Tさん(女性/40代前半)

業種 職種 年収
転職前 保険業界 社内IT 900万円
転職後 IT業界 ITコンサルタント 1,200万円

B.Tさんは新卒でSIerに入社し、下流から上流まで幅広く経験し、10人未満のプロジェクトマネジメントの経験も複数お持ちでした。その後、保険会社へ転職し、社内IT担当として社内の追加システム構築やデジタルトランスフォーメーションと言ったイシューの企画・要件定義・管理および役員陣への報告などを経験されました。40歳を超えた頃からワークライフバランスに対する思いと新しい挑戦をしてみたおいう気持ちが強まり、転職を決意されました。

弊社からは中堅~大手ITコンサル企業のITコンサルタント職をいくつか御案内し、無事に転職に成功。保険業界に詳しく、様々な企業とのコミュニケーション経験があったことが高く評価され、年収300万円アップで転職されました。

② コンサルティングファームの戦略コンサル → 情報通信業の戦略コンサル(年収600万円アップ)

D.Mさん(男性/40代前半)

業種 職種 年収
転職前 総合系コンサルティングファーム インダストリコンサルタント 1,200万円
転職後 情報通信業 戦略コンサルタント 1,800万円

D.Mさんは元々BIG4系コンサルティングファームに在籍しており、小売・金融企業に対する、システム開発、パッケージ導入、DX領域のコンサル経験を積まれていました。海外駐在も経験されましたが、帰国のタイミングで別領域のコンサルティングに携わりたいと考え、同グループ内のFAS系チームに移籍され、企業再生・経営支援プロジェクトに取り組んでこられました。40代に入り、もう一段上流を目指したいとの思いが強くなり、転職を決意されました。

某情報通信会社における戦略コンサルティングを担当するポジションを1社のみ受験。コンサルタントとしての幅広い経験が評価され、海外企業の開拓も期待できそうだという点もあいまって、無事、内定を獲得されました。結果的に大きく年収が上昇しましたが、あくまで業務内容に魅力を感じての転職であって、年収は副次的な要素に過ぎないと仰っていました。

 

8.まとめ|40代コンサル転職は「戦略設計」が大事

40代コンサルの転職は決して不可能ではありません。しかし、勢いで動く年代でもありません。

市場価値、年収、家族、資産。すべてを含めて戦略的に判断する必要があります。

もし、
・自分の市場価値が分からない
・年収が下がるか不安
・家庭とのバランスを考えたい
といった悩みをお持ちでしたら、いちど客観的な診断を受けてみても良いかも知れません。

 

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